Top of Europe Part.1

2002年11月18日
チューリッヒは朝から霧模様。ガイドさんは
「山の天気は変わりやすいから、どうなるか分からないですよ」
と気休めの言葉をかける。そう、今日は「Top of Europe」スイスアルプスのJUNGFRAUJOCHに登るのだ。もちろん山男ではない僕は、登山電車という文明のお世話になるのだが。

バスはチューリッヒからユングフラウヨッホの麓の街、インターラーケンに向け走り出す。途中、スイスの現状、置かれている立場を目の当たりにする。

スイスは言わずと知れた永世中立国だ。EUやNATOなどには加盟していない。おのずと
「自分の国は自分で守る」
という意識は強い。一般市民(少年)の軍事教練はかなり厳しいと聞いた。

「あっ、そこは山をくり貫いた核シェルターですよ」
なんでも各地のシェルターを合算すると、全国民を収容できるキャパがあるらしい。冷戦終結後、日本ではめったに聞くことのない単語だ。スイスが過敏なのか、日本がボケているのか。恐らくは両方なのだろうけれど。

相変わらず霧のかかった山道を進む。朝5時起きの僕らは、バスの揺れと同調したように舟を漕ぐ。ただ一人、僕の前の席で官能小説を読みふける某氏を除いて。

たまに大きく揺れる。道路に日本でよく見る暴走防止の段差があるのだ。スイスに暴走族?寒かろうに…と思ったら、それはなんと地雷だそうだ。有事の際には覆いを外して地雷として活用する。

「中立国=平和」では決してなく、平和を手に入れるために、日本人から見れば「やり過ぎ」とも思えるまでの代償を払い続けているのだ。見かけと現実のギャップに驚かされた。

バスは10月ですっかり紅葉した山々を越え、2つの湖に挟まれた街、インターラーケンに到着した。

…ただいま仕事中のため、続きはまた今度。

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