ローレライ

2005年4月4日 映画
観てきました。
様々なインプレで酷評されていたこともあって、あまり期待をせずに行ったのがよかったのか、感想は「まぁ、いいんじゃない」ってとこです。
でもレイトショーに男2人で行くもんじゃねぇな、というのが一番の教訓です。

突っ込むところを数え上げれば10や20じゃきかないけれど、オリジナルストーリーとして考えて「これはSFなんだ、ノンフィクションじゃないんだ」と無理にでも自分に言い聞かせることによって、意外と楽しむことができます。

水密服のパウラは語るに及ばず、折笠(妻夫木)の衣装は変です。
いくら終戦直前で規律が乱れていたとしても、皆さんの言葉遣いは変です。
いくら離陸直後だろうが、潜水艦に備え付けの砲で飛行機を落とせるわけがありません。
ま、詮無きことです。映画ですから。

原作と比較して、不満だったのは何故そのような行動を起こしたのか、という動機付けが十分語られていなかったこと。「国家としての切腹を断行する」と言った朝倉(堤)も、ローレライを捕獲しようとする米軍も、パウラを守ろうとする折笠も。結局、地獄の南方戦線やいずれ訪れるであろう冷戦を見据えた駆け引きも、広島の原爆で散華したおケイさんも省略されてしまったため、「ローレライという人間兵器を用いた戦争青春映画」にしか成りえなかった感が強い。

もちろん2時間半程度の時間的制約があるし、原作がハードカバー2冊という大作であるだけに、全てを織り込むのは不可能でしょう。でもなんか絹見艦長(役所)ばかりが目立つ、中年の渋みプラス哀愁映画ですよ、こりゃ。福井作品のテーマのひとつに「少年の成長にこれからの日本の姿を投影する」があると感じている僕としては、物足りない気がする。ま、福井テーマには「さえない中年が自分を見つめ直す」という命題もあるので無理もないけれども。

フルCGの戦闘シーンははっきり言って「ちゃち」です。でもいいんじゃないでしょうか。僕はとても寛容な気分になりました。全てを許します。パウラ(香椎)がかわいいから。あーゆう気の強そうな女の子は好きですわ。

おおフジテレビよ。潜水艦映画を作っている間に、時間外取引といういわば「モグリ」の手法でニッポン放送を買収されたフジテレビよ。

「タスマニア物語」よりはGood!!

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索