夜のピクニック

2006年10月1日 映画
原作は去年読んだ本の中ではBEST3に入ったと思う。青春っていいなぁと30台男が素直に思ったもんね。恩田陸さんが東北出身と聞いて、更に親近感が湧いた。

今回映画化されて、ロードショー公開二日目に観に行った。前評判、レビューなどはあえて耳に入れなかった。純粋に原作の世界に入ってみたくて・・・、と言うか、結構突然行くことになったので見るヒマがなかった。

ネタばれもあるので、まだ観てない方は以下ご注意を。

主人公の女の子は、目がとても印象的。でもそれを「目に力がある」と捉えるか、「ちょっと根が暗い女の子に見える」と感じるかは個人差があると思う。淡々と流れるストーリーで難しい役どころだったのだろうが、原作の貴子をもう少し明るく快活な少女とイメージしていたもので、ちと違うんでないかいと思ってしまいました。

なぜ、西脇融が貴子を忌避してきたのか?その大きな理由には近親憎悪的な感情と、その境遇を痛痒と感じていない貴子への羨望があったのだと思う。それゆえに、ね。貴子にはもっと明るく振舞って欲しかった。

別に粗探ししてたわけじゃないけど、大きく目に付いた点が2つ。一つは北爆のシーン。これは観た方は必ず違和感を感じる場面ではないでしょうか?変なアニメとか、KISSのパクリとかは「なんじゃこりゃ?でも、まぁいっか」的に流してしまってたけど、なぜあそこで実写のB-52の映像を流す必要があったのか?「プラトーン」のオマージュだからってねぇ・・・。どうでしょ。

もう一つはディテールの甘さ。融が足を痛める場面で、背景には並んで談笑しながら歩く女の子の姿が・・・。彼らは結構なペースで飛ばしてきたはずなのに、普通に女の子が「歩いている」ことに不自然さを感じました。ま、気にしなけりゃいいんだけどさ、なんだか日常を映像化したものだからこそ、細部にこだわって欲しかった気がします。

全体的な雰囲気は良かったです。配役も○。特に融役の彼は雰囲気が出てて、ハマってました。みわりん役の子も特徴が出てた。戸田くん役の男の子はエラが張ってるのが気になりましたが・・・

歩いていくにつれ変わりゆく時間と風景、高校3年生という進路や人間関係に揺れ動く微妙な心理描写までは表現しきれなかったかなぁと思うのは、贅沢な要求でしょうかね。

レイトショーで観に行ったら、1日だから映画の日だった・・・。もっと早い時間の回に行っときゃよかった。やっぱり日曜日のレイトショーはキツイわ。

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