長期貯蔵 三人の蔵
「待つことは祈ること」
そんなフレーズを冠した珍しい焼酎と出会う。

しかし、その販売店である「いなば酒店」に立寄ったのは、道に迷った末の偶然だった。ま、最近あり得ないペースで焼酎を買い漁っている身の上から考えれば、酒屋に吸い込まれていくのは必然ではあるが。

照明を落とした店の奥には、焼酎が大切に並んでいる。周辺地域の焼酎が中心で、ここでしか扱っていないものもあるそうだ。
説明してくれたおばあちゃんは、ちょっと薀蓄を語ってすぐに僕らの前から姿を消した。
「こいつら、買わねーな」と思われたか、単に面倒になったか。

その棚に一際目立つ遮光瓶が佇立している。ラベルには「三人の蔵」とあった。どこか洋酒を思わせるデザイン、実際焼酎には珍しく「AGED 3YEARS」と横文字まで踊る。

飲酒運転厳禁のご時世、香りだけを「試飲」。他の焼酎と比べて格段に芳醇。値段はそこそこしたけれど(720mlで3000円弱)、この香りと希少さに購入を決めた。

家に帰って飲んでみると、その香りから想像していた通りの味だった。樫樽(たぶん)に3年間貯蔵していただけあって、樽の香りと味がウィスキーのよう。以前倉敷で買った麦焼酎も同様の風味があったが、アルコール度数が25度の「三人の蔵」の方がマイルド。ストレートでは十分な甘みが感じられる。

和洋折衷、とも言えるが、かなり洋に傾斜した焼酎だ。芋好きには、ちょっと違和感を覚えるかもしれない。でもロックグラスと「三人の蔵」、たまにはこんな取り合わせも悪くない。

ちなみに、店のおばあちゃんに道を尋ねたら「ちょっとわからないなぁ」。なにしに入ったんだか。

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