シェエラザード〈上〉
2007年3月29日 読書
どうでもいいが、ラッフルズホテルのロングバーでシンガポールスリングを飲んだことがある、というのがちょっと自慢。そういう点では感情移入できた、が・・・
無理があるのだ。弥勒丸を引き揚げるに至る経緯、動機(まだ首肯できるけれど)、そして手段。宋英明なる台湾人は何故そんな力を有しているのだ?ヤクザの大物や政財界のフィクサーなど、それらが見事(?)に絡まり合って物語を形成していくのだが、どだい無理なのだ。
最後のシーンは確かに美しい。気高き豪華客船が堂々と、月光のもと進んでいく姿を想像するだけで、胸が押し潰されるような哀しみすら覚える。浅田次郎の真骨頂とも言えるのかな。バイオリンの音色が今にも聞こえてきそうだ。
でも「やっぱり無理!」という設定も多々ある。僕が最も違和感を感じたのは律子さんの言動と行動だ。あまりにも弥勒丸と関連付けをし過ぎて、ちぐはぐな印象を受ける。え、そう考えるの?という理解し難い流れになっているのだ。
調べてみると、NHKでドラマ化しているそう。そういえば、ちょろっと見た記憶もある。内容を殆ど覚えていないということは、おそらく真剣に見ていなかったのだろう。ただ確かに映像向きのストーリーかもしれない。シェエラザードというタイトル自体、音楽から引用したものなので、音のあるなしは大きく影響する。
どっかでレンタルしてないかなぁ。
ISBN:4062736098 文庫 浅田 次郎 講談社 2002/12 ¥650
無理があるのだ。弥勒丸を引き揚げるに至る経緯、動機(まだ首肯できるけれど)、そして手段。宋英明なる台湾人は何故そんな力を有しているのだ?ヤクザの大物や政財界のフィクサーなど、それらが見事(?)に絡まり合って物語を形成していくのだが、どだい無理なのだ。
最後のシーンは確かに美しい。気高き豪華客船が堂々と、月光のもと進んでいく姿を想像するだけで、胸が押し潰されるような哀しみすら覚える。浅田次郎の真骨頂とも言えるのかな。バイオリンの音色が今にも聞こえてきそうだ。
でも「やっぱり無理!」という設定も多々ある。僕が最も違和感を感じたのは律子さんの言動と行動だ。あまりにも弥勒丸と関連付けをし過ぎて、ちぐはぐな印象を受ける。え、そう考えるの?という理解し難い流れになっているのだ。
調べてみると、NHKでドラマ化しているそう。そういえば、ちょろっと見た記憶もある。内容を殆ど覚えていないということは、おそらく真剣に見ていなかったのだろう。ただ確かに映像向きのストーリーかもしれない。シェエラザードというタイトル自体、音楽から引用したものなので、音のあるなしは大きく影響する。
どっかでレンタルしてないかなぁ。
ISBN:4062736098 文庫 浅田 次郎 講談社 2002/12 ¥650
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