No.1船頭

2007年4月30日 ツーリング
No.1船頭
田原坂を抜けて、R208を走る。次の目的地は柳川。さっきまでの曇り空は、少しその色を濃くしながら雨の予感を漂わせる。

柳川は高校の修学旅行で訪れた。鰻を食べたような気もするし、川下りの船に揺られながら船頭さんが歌う「♪よこはめ〜、たてはめ〜、ホテルの小部屋〜」なんて、しょーもない替え歌を聴いた覚えがある。

味のある街並み。松や柳の緑、蔵壁の白とそれらを映す水面。陳腐と笑われるかもしれないけれど、明治・大正の風情を残す水郷を多くの舟が行き交う光景を表現するのには、「きれい」という使い古された言葉がよく似合う。

鰻のせいろ蒸しを頂き、時間がない僕らは30分コースの舟に乗る。その舟の船頭さんがとてもユニークな人だった。

♪いいなぁ、やぁながわのぉ、かぁわくぅだぁりぃ

しゃべりは下手だが、歌は上手い。正直、歌以外は方言で半分ぐらい聞き取れないのだが、歌い始めると張りのある声で朗々と響かせる。近所迷惑じゃね?と思わせるくらいの声量。しかも歌っている船頭さんはあなただけ。橋の上から、道端から投げかけられる視線が嬉しいような、恥ずかしいような。

どうやら柳川No.1の歌い手船頭さんに当たったらしい。今回の旅は、こんなちょっとしたところでツイている。しかし、高校の時と同じ船頭さんじゃなかろうね?歌好きであることだけはそっくりだ。

北原白秋の生家を見学して、僕らは柳川を後にした。大分九重まで、西から迫る雨雲と競争することになる。

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