日本一の吊橋とさおりちゃん
ツーリング3日目。

行ってきました「九重“夢”大吊橋」。平日であっても、そこはGW。たくさんの車や観光バス、もちろん僕らのような単車族も押しかけている。休みの日にはアクセスする道が大渋滞するそうで、どんなもんじゃろかい?という期待は自然と高まる。

未明から降り続いた雨は、橋に到着する頃にはすっかり上がって、青空さえ顔を覗かせている。本当に雨が止んでよかったと思ったのは、橋を渡り始めた時だ。注意書きの看板には、橋の上では強風のため、傘を差してはならないとの文言が。カッパ着てまで渡るもんでもないからねぇ。

駐車場にバイクを停め、橋を眺めてみる。標高777mに架かる長さ390m、高さ173mの「天空の散歩道」。確かに巨大で「よくこんなとこに造りましたなぁ」と、作業員の労を労いたくなる。去年のツーリングで訪れた鳴門海峡の「潮の道」を思い出す。

ええ、面白かったですよ。ぐらぐら揺れる橋は、意中の人に告白するにはもってこいの場所だし、橋の上から眺める「震動の滝」や九酔渓は確かに美しい。でもね、500円徴収されたから言うわけではないけど、「何故この場所に吊り橋を架けなければならないのか」という必然性が全く見当たらないのですよ。

つまり一億円の金塊を見せ物にした発想と基本的には同じ。日本一であることのみが売り物の、生活には何一つ密着していない(観光地として売り出せることや、雇用を創出する効果は認めるけど)橋は、ディズニーランドのシンデレラ城よろしくただの飾りでしかない。この橋は「観光」のためだけに創造され、その存在は無機的で、どこか冷たく、もの悲しさすら漂う。

もし他の場所にこれ以上の「日本一」の吊橋ができたら、一気にこの橋の存在意義は消失する。まさに「夢」大吊橋と化してしまうのではないか。

一時の経済効果は認められると思うけれど、何度もこんな山奥まで足を運ぶ人は少なかろう。リピーターが期待できない以上、様々な娯楽施設を造っては税金をどぶに捨てていった夕張の姿がダブってしまうのは考え過ぎだろうか。

売店で買ったプリンとチーズケーキは美味しかったです。チーズケーキのラベルに表示されてあった「田舎っぺ さおりちゃん」には笑わせてもらいました。

お昼近くなって駐車場入り口は渋滞が発生するようになってきた。僕らは次の目的地、湯布院に向けて北上することにした。

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