筋湯温泉 旅館ななかまど
ツーリングのスケジュールを決める際に、
「1回はちょっといい宿に泊まろう!」
と探した結果、たまたま1部屋空いていた「旅館ななかまど」にお世話になることにした。あれこれ迷っていた時に、るるぶ九州の広告が目に入り、覗いたHPにアップされている部屋も趣がありそう。「写真は当てにならん」という苦い経験もあるが、特段当てにするような確たる情報もないため、空室確認をした電話で決めてしまった。

「和の隠れ宿」というキャッチフレーズを掲げ、全室離れで各部屋に源泉掛け流しの岩風呂がある。しかも価格は比較的リーズナブル。大分道九重ICからアクセスするには少し遠い気がしたものの、その距離を差し引いてもお得感は強い。

ポツポツと雨が落ちてきた頃に旅館到着。隠れ宿と言うくらいなので、鬱蒼とした山の中にあるものと思っていたら、古いホテルの脇にある「古そうに建てた新しい建物」だった。雰囲気は決して悪くない。昨秋オープンしたばかりだそうで、まだ周辺環境にまで気を配る余裕がないのかもしれないが、隣のホテルとの差別化、つまり旅館としての高級感を演出するためには、多少は門や樹木などでセパレートした方がいいように思えた。

部屋は、さすが1泊1万5千円。前日は2人で5900円のビジネスに泊まったことを考えると、僕らにとっては超高級だ。正方形の琉球畳を敷いた和室は十分に広いし、室内の装飾は簡素でありながら落ち着きを保つ。期待の岩風呂はちと狭いか。ただ僕自身、こんな岩風呂内湯付き離れの部屋なんざに泊まった経験がないので、どのくらいの広さが一般的かは推測の域を出ない。

大分牛のステーキをメインとした食事も美味しかった。ボリュームがあり過ぎるようにも感じたが、旅館なんて多いくらいが相場だろう。

あえて苦言を呈するならば、風呂の扉が普通のスチール製のものであったことと、窓から眺める小さな庭が殆ど整備されていなかったこと。前者はせっかくの和の統一感を台無しにしているため、せめて引き戸のような建具で和風スタイルを堅持して欲しかった。後者はまだ時間が必要なのかもしれないが、建ったばかりのマンション1階の庭みたいで、小さな樹木と生え揃わない芝生がどこか切ない。

さらに細かいことを言うと、支払いにカードが使えなかったり、食事のときに何処でスリッパを脱げばいいのか判らなかったりと、様々な「う〜ん、もうちょっと頑張って!」と感じた部分もあったけれど、女将さんを始めとする従業員さんの努力できっと改善していくものと思います。

なにより僕らのバイクが雨に濡れることを心配して、ホテルのエントランスに置かせてくれた心遣いは嬉しかった。そんな配慮が隅々まで行き届くようになったら、旅館の成長を見に再訪したいなぁ、なんて貧乏ライダーはおこがましく考えた。

チェックアウトの頃には、昨晩から降り続いた大雨も上がって、どうやら予定通り出発できそうだ。今日の最初の目的地は日本一の吊り橋。まだ湿った空気の中、僕らは3日目のツーリングをスタートさせた。

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