日本三景の中では・・・
宮島は最も人工的で且つ繊細な場所ではなかろうか。松島や天橋立が自然に完全に依存しているのに対し、大鳥居や水上の厳島神社という建築物が主体となっているからだ。確かに宮島自体も風光明媚な土地であることは疑いないが、日本三景と言われるまでの特筆すべきものとは思えない。

ただ人工物と自然の調和という点では、他の二者を寄せ付けない妙がある。松島にも五大堂や観欄亭など風景に溶け込んだ建築物があるが、決してそれらが主ではない。宮島では、それぞれが主従関係なくバランスよく配置されている。

日本三景とは、
江戸期に儒学者・林春斎が著書『日本国事跡考』に、「丹後天橋立、陸奥松島、安芸厳島、三処を奇観と為す」と書いたのが始まりと言われている(Wikipediaより引用)
だそうだ。つまり一儒学者の主観で決定された類のもので、その本人が天下の副将軍よろしく、日本中の絶景を見て回ったわけでもあるまい。しかし三景すべて海に面している点に、山好きの僕は多少なりとも偏重のきらいを感じてしまうのだけど。

鹿がゆったりと遊んでいる。僕ももう少しゆっくりしたかったけれど、この日は広島から鹿児島まで600kmを走りきらなければならない。駐車場のオヤジに「もう帰るの?」と驚かれながら、僕はイカくんに跨った。海沿いを走る美しいR2を西に向かった。

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