瀬戸大橋を渡り、讃岐うどんを食した後、松山近辺のキャンプ場まで高松自動車道を走る。時間的に余裕がなかったため、そこそこのスピードで先を急いだ。

最初に感じた違和感は、ハンドルの軽いブレだった。直線ではあまり感じないものの、緩やかなカーブに差し掛かると左右に揺れる感覚がある。

その違和感が異常と判断するまであまり時間はかからなかった。車線変更の際、明らかにバイクの挙動がおかしいのを実感し、慌てて最寄りの上分PAに駆け込んだ。

ヘルメットを外した瞬間にゴムの溶けた匂いが鼻についた。バイク整備に疎い僕でも、タイヤに異常が発生したことくらいは分かる。ハンドルがぶれていたため前輪かなと思ったが、意外にもそちらは正常だった。

後タイヤのパンクを指摘してくれたのは、隣でバイクに乗り込もうとしていた外国人の流暢な日本語だった。
「オ〜、ウシロノタイヤ、ダメネ」
お〜ホントだ、後輪がぺしゃんこになっとるやないか!
多くの荷物に押し潰されるように厚みを無くしたタイヤが、ゴムの焦げた異臭を放っている。どうやら中のチューブがパンクしたらしい。
ちなみに外国人はどうやらドイツの人だったようで、
「イイバイクデスネ。ボクノバイクトコウカンシマスカ?」
と言い残して去っていった。
その背中に向かい「しねーよ」とささやいたのは言うまでもない。

しかし、こんな時のためにJAFに入っているのです。早速電話をすると30分ぐらいで来てくれるとのこと。暮れゆくPAでぼんやりと座り込む。今日これからどうするのかは全く予定が立たない。さて、どうしたもんだろう。

ただこの時点でまだ僕は事態を甘くみていた。「バイクが直らない」なんてことは、これっぽっちも想像していなかったのだ。

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