雛人形狂想曲

2009年2月11日 日常
ここまで迷うとは思っていなかった。

雛人形を扱うお店を回ること3店舗。最終候補に残ったのは2つだったけど、いいものを見るとやはり心が動く。

特に「薩摩雛」と呼ばれるオーダーメイド的な作品は、花を挿す花瓶が白薩摩で造られていたり、ディテールにこだわった逸品だった。しかし、やはりお値段もしっかりしていて、僕の1ヶ月分のお給料がそっくり消えるほどのもので、いくら縁起物と言っても正直しんどい。飾る期間も限られているのにね。3月3日を過ぎると「さっさと片付けろ」と言われるのにね。

結局残った最終候補2つは、住環境も考慮してお内裏様とお雛様のみが並ぶタイプ。ひとつは人形が大きく、着物も華やかな色合いで豪華絢爛といった風情。もうひとつはいわゆる作家もので、「優雛」と称される丸みを帯びたふくよかな顔が特徴。ただし地味で人形も小さく、少しこじんまりとした印象を受ける。

そうそう買うものではないので相場もわからん上に、「一生物ですよ」なんてささやかれると少々値が張ってもいいかな、なんて気持ちになってしまう。危険だなぁ、雛人形店。「ここで売らなきゃ、いつ売るんだ!」という店員さんの気合も大層重い。

確かに実感したのは、親や祖父母のパワー。世の中不景気って言ってるけど、ホンマかいな。軽く散財していく人たちに、そら恐ろしさすら感じてしまう。

僕らは悩んだ挙句、第一印象を尊重して「優雛」にした。小さくても素朴な雰囲気が気に入ったのと、一般的な「雛人形」という範疇からは多少外れているオリジナリティが決め手となった。お値段は「薩摩雛」の3分の1程度。それでも十分「お高め」の部類に属するのかな。

さて、まだ物心つかない我が娘は、このお雛様を見てなんと思うだろう。例えばお金持ちの友人宅で、豪勢な7段飾りとかを目にしないことを祈るが、それでもこの小さな人形を「味があっていいね」と言うような子に成長して欲しいと思うのは、はたして親のエゴでしょうか?

だって「シックで飽きがこないデザインですよ」と店員さんが言ってたんだもん!

なんてね。

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