聖観音菩薩像

今回の旅で、最も会いたかった仏像のひとつ。薬師寺でその姿を拝めると思っていたのに、そこにはいなかった。興福寺から東大寺に向かう途中、何気なく奈良国立博物館を眺めたら、おや？あのお顔は…

聖観音菩薩様じゃないですか！観たい、観たい！こんなところにいらっしゃったわけですな。当初は予定していなかった奈良国立博物館に1400円払って入場する。「大遣唐使展」を開催中。

入ってすぐ、二体の仏像が並んでいる。お目当ての聖観音菩薩と、とても似ている観音菩薩像（ペンシルバニア大学蔵）。相似形とも言える両像は、後者が前者におそらく影響を与えているのだろう。だけど贔屓目かもしれんが、やっぱり薬師寺の聖観音の方が美しい。完璧じゃなかろうかと思えるバランス。いや、これを完璧と言わず何を完璧と言うのか。それぐらい素晴らしい菩薩様だ。

これもBEST3入りは確実。でもすごく小さな像だったけど、誕生釈迦仏立像（釈迦が生まれて「天上天下唯我独尊」と言った時の像）の「よっ、俺が釈迦だよん」（大変ご無礼ですけど）と言っているが如くの金色の像にも別な意味で心動かされた。これも必見です。